砂漠の王と拾われ花嫁

突然の敵

着替えはいつもマハルに手伝ってもらっていた。



左手が動かないので1人で着替えるのは難しいのだ。



なんとかブラウスのような薄地の服を着ていると影が落ちた。



そして無言で莉世の服を着せ始める。



「お兄様・・・」



「わたしは左手が動かなくとも愛している それだけは信じてくれないか?」



宮殿に帰ればリセを傷つける噂がないとも限らない。



「はい お兄様を信じています」



少し膨らんだ莉世の唇にラシッドは口付けをした。




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