砂漠の王と拾われ花嫁
「殿下、どうかされましたか?」


アクバールが傍に寄った。



「リセが熱を出して意識が朦朧としている」



ラシッドは水を口に含み莉世の口の中へ流しいれる。



「オアシスへ戻られた方が・・・・」


まだ出発して5分の1も進んでいない。


アクバールは莉世の身体を心配して言うが、ラシッドは首を横に振った。



「いや、早く宮殿に戻り手当てをした方がよいだろう」


一行は馬の進むスピードを速めたのだった。




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