砂漠の王と拾われ花嫁
「この間の会議の話はご存知かしら?大臣と長老方は殿下と貴方の結婚を許していないと」



「えっ・・・?」


突然言われて莉世は戸惑う。



「鈍感な姫君はご存じなかったようですわね」



「このままでは殿下の立場が危うくなります 貴方からファティマ様との婚姻を勧めて欲しいのです」



わたしから・・・。


わたしがお兄様にファティマ様と結婚をするように勧める・・・?


そんな事無理!


でもお兄様の立場が悪くなるって・・・?



「殿下は王の座から降ろされるかもしれませんわ」


「そんなことできる訳がないわっ!」



何代もお兄様の一族がこの国の王だった。




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