「「……」」



みんなが無言になり、固まった。

そう言った後、みんなの勘違いに気付いた。



「そこはパスはなしだろ?」

「あぁ、違う違う、パスワードだって」



パスワードとは、最近人気のあるらしい三人組の歌手だ。

コイツら全員知ってるはず……。



「へぇ、パス歌うんだ?」

「無難な方に走らせてくれ。そして真面目に歌うから、これ歌ったらもう俺は歌わない」

「えー」

「えーじゃない。曲入れるから」



そして俺は歌い始めたのだ。

どうか何も、気付かないでくれ。
< 116 / 410 >

この作品をシェア

pagetop