「当たり前だから、私と一緒にあの学校で、信じることの本当の意味を知っていこう」


「信じることの本当の意味……?」

「そう。教えられてただ知るってわけじゃなくて、心で知ること。その一つは、もうその心にあるはず」


そう言われた愛海は俺を見た。


「答えなんてないけど、それは必ず自分の中に隠れてるから」

「……ありがとう」


菅原の言葉は、やっと愛海に届いたらしい。


「今、あたし驚いてる。あんなに信じられてなかったのに、こんなにスッと受け入れた。その言葉は本物だと思えた」


大きく前進。
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