「ナイちゃんはあの日以来見てないよ。なんで?カナちゃんが今日来たことと関係あるの?」

「アイツが俺のこと街で探してるかもしれない。菅原の弟からの情報。言ってなかったけど元旦にメールで歌手に戻らないかって聞かれた」

「ウソ!?ナイちゃんから?」


愛海も案外アイツのこと気に入ってたみたいだからな。

俺の仕事に少しだけ関わった時もあったし。


「で……もしかしなくても、今からナイちゃん探すの?」

「あぁ。俺を知ってる奴に会ったらバレるのも時間の問題だし、いい機会だから今からこれからの人生決めてこようと思う」

「……これからの人生?」

「歌手を選ぶか、このまま普通に過ごすか……」


さすがの愛海もびっくりしてる。

そりゃいきなりすぎるもんな。


「今からそんな話するの!?あれ、でもナイちゃんは探してるんだよね?……待ち合わせとかじゃないの?」

「ちょうどいい機会だから決めてこようとしてるだけ」

「……梅亜をあきらめてはいないってこと?」

「……一応、ファンて存在がいるからな」
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