Q
「今、帰ろうとしたところだった。誰もあなたの居場所はわからないらしくて……」
「俺転校したから」
「うん、聞いたわ」
マネの視線が愛海に移った。
「久しぶり、愛海ちゃん。元気だった?」
「ナイちゃんこそ……疲れてそうだね」
「何時間こんなことしてたんだよ?」
「三時間くらい。神崎さんの行方がわからないなら、愛海ちゃんを探そうと思って」
愛海も昨日から俺と同じ学校に転校してきた。
そんなことも知らないのに……。
「悪かったな……」
どれだけ必死で探してたんだか……。
「ごめんねナイちゃん、あたしも同じとこに転校しちゃって……あ、でも家は変わってないけどね」