*あたしの好きな人*


プルルルル‥‥‥プルルルル‥‥‥

時間が遅いことなんて、
この時は全く考えていなかった。


プルルルル‥‥‥プルルルル‥‥‥


今思えば奈々はきっと
寝ていただろうな。
声が眠たそうだったもん。
ごめんね。

プルルルル‥‥‥プルルルル‥‥‥


「‥‥はぁ〜い、もしもし〜?」

「あ、奈々!」

「うわ!いきなり大声出さないでよ〜。」

「ごめんごめん!あのさ、報告!龍と会ってきた!」

「マジで!?どうだった!?」

「あたし龍の彼女になっちゃった!」

「えーっうそ!?ほんと?よかったじゃん!」

「うん、いろいろありがと奈々。」

「いいえ〜。龍さんと柚がそうなってくれて嬉しいよ。あ〜ほんとよかった〜。おめでと柚。」

「ありがと。」

奈々は自分のことのように喜んでくれた。


奈々には聞かなかったけど
奈々ちょっと泣いてた気がする。


奈々、ほんとにありがとう。


奈々のおかげだよ。




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