真夏の白昼夢
五日目


キーボードを叩くのに疲れて、ぐっと伸びをする。

ふと手帳を手に取り、中の数字に目を走らせる。

すると、改めて気付く。

ナツキと契約を結んで、もう五日目になるんだ。

約束の期間は一週間。

残された時間はもうあまりない。


一つ息を吐き、ナツキとの日々を思い浮かべる。

一緒に眠り、一緒に朝食をとり、キスをする。

寄り添って、テレビを見たり、話をしたり、コーラを飲んだり。

恋人同士の当たり前な日常。

何の変哲もない、有り触れた毎日。
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