旦那様は高校教師


『ゴホゴホッ…はい。ゴホッゴホ…すみま…ゴホッゴホッ』



咳が酷く、南条の言葉が続かない。



俺に何を伝えようとしているのか察しは付く。



「大丈夫か?今日は欠席するって言いたいのか?」



『はい…ゴホッゴホ…』



「家には…」



ツーツーツー



『家には誰か居るのか?』と聞こうとしたら、途中で切られてしまった。



咳が出て話すのが辛くて切ったのか、其れとも…。



俺の心配性がチラチラ顔を出す。



不安に駆られた俺は生徒名簿を広げ、南条が住んでいる伯母さんの家に電話を掛けた。



♪♪♪♪♪



呼び出し音は鳴っているのに誰も出ない。



ついさっきまで電話をしてたんだから、家に居るはず!



なのに何故出ない!?



何かあったのか!?





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