同居ゲーム
「ん〜ッ!」



小さく呻いて、宏樹は身体を伸ばした。



「みんなダルそうだね。」


「うん。
起きてる人の方が少ないよ。」



豪快に寝ている人はわずかながらも、頬杖をついていたり、首を落としていたりとスタイルは様々だ。



彩華は起きている数少ない一人だった。



「ね、受験も一段落したし、遊ばない?」


「いいな。」



言いながら、宏樹はペンをくるりと回した。



また、ゲームセンターに行きたいな。



あたしは甘えた声で言ってみた。


「いいよ。
ていうか、由宇希がゲームセンターに行きたいなんて言ったの初めてじゃない?」


「かもね。
久し振りにプリクラ撮りたいし。」



お前な、と宏樹が頭を掻いた。



「そんな彼氏彼女みたいなこと、俺に酷だ。」


「ゴメン。
でも、記念で残したいじゃん。」


「はいはい。」



じゃあ、また今度な。と言って、宏樹は笑った。 



最近、彩華への遠慮を感じなくなってきた。



というのも、あたしが彩華を気遣う風情をみせると宏樹が機嫌を悪くするのが原因だけど。



そのうち慣れてきた。



宏樹、新しい彼女作らないのかな。



見たところ、まだっぽいけど。



あたしは宏樹の整った横顔をみて、一人ため息をついた。














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