スキ☆キス
 


「いや、それなら普通に言って?」



叫ぶ必要がどこにあったんでしょう

無駄にびっくりしたし

一琉は悪びれた様子もなく私から自転車を奪うと片手をあげた。



「じゃ、ご苦労だったな。」

「は?え、自転車貸してくれないの!?」

「あ?誰が貸すかよバカじゃねぇ?」



なっ…

送らせといて何その態度!!



「あ、そうそう明日の朝8時にここに立ってろよ。
ピンポンは鳴らすな、かーちゃん起こすとうるせーからな」

「ピンポンって…インターホンでしょ?」

「あ?ピンポンはピンポンだろ」



ほんと小学生みたい



「ってか、来ないからね?朝とか」

「は!?ふざけんなよお前それでも俺のボディーガードか!?」

「いや、別に好きでやってるわけじゃないんで」

「…………っ!!!」



一琉は眉間にシワを寄せて私を睨みつけた

別に怖くないしーっ

てかなんで自分に何も利益のないことしなきゃならないの?

わけわかんないし



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