スイーツな恋
「どこに行く?」
「翔馬が行きたいところに。」

「そのへん、ブラブラするか。」
「うん」

翔馬に連れて行かれたのは、ゲーセンだった。

ゲーセンに入ると、手当たり次第にいろんなゲームした。

シューティングゲーム、アクション格闘ゲーム、もぐらたたきなどだ。

わたしは、プリクラに誘う。

「記念に写真とろうよ」

「はい、行くよ」
「ほら、笑顔 笑顔」


「なんか腹すいたな」
「そのへんで軽く食べる?」
「おう」

わたしたちはゲーセンを後にした。

しばらく並木道を歩いていくと
洋風のログハウスぽいお店が見えてきた。
童話にでてくるお菓子の家みたいだ。
お店の名前も「スイーツ」ていう名前でかわいい。
カヘェショップだ。

「この店、かわいい!!入ろうよ」

「ここ?」
翔馬は眉をひそめたけど、わたしの押しに負けた。
カフェショップに入る。

わたしは注文して届いたスイーツをほおばる。
色とりどりのイチゴがのったケーキタルトだ。
わたしをみつめている翔馬の視線に気づいて問う。
「なに?」


「いや、おいしそうに食べるなって思ってさ。ヒトのそんな顔初めてみたからさ」
「そお?だっておいしいと笑顔が自然にこぼれちゃうんだもん。ヘンかな?」

「ほら、一口どうぞ!」
わたしが差し出したフォークに翔馬の口が触れる。

間接キッス

「なかなかイケル!」
「でしょ」


「ひょっとして、食事する時、いつも、一人なの?」

「ああ。俺が家に帰ったときには母親は仕事でいないからな」
「そうなんだ。でも、わたしも同じだよ。
わたしの家、わたし以外はみんな頭がいいの。
わたしだけ落ちこぼれなの。
お姉ちゃんはここらへんで一番の高校に通っててさ、みんなお姉ちゃんに期待してる。
わたしだけ家族の中で浮いているんだ。」

「そっか、そりゃ、居ずらいわな」
「うん、できれば、あんまり家に帰りたくないんだ」

「ならさ、どっかいいところにいくか」

「いいところって?」

「ついてくればわかる」
翔馬は不敵な笑みを浮かべる。




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