シークレットラブ



だけど、本気になれる女はいなくて、ただ流依の顔だけがうかんでいた。




「……っ…こいつ…」




風呂からあがると、髪は濡れたまま、しまいにはソファーで小さくうずくまって寝ている流依が目に入った



「おいっ、流依、起きろよ」




「……ん…壱也…さん…」



うっすらと目を開けて俺を見る。




「バカかお前!風邪ひくだろーが。髪、乾かしてやるから、起きろよ」




それから流依の身体を起こし、ドライヤーで肩まであるさらさらの髪を乾かした。




< 34 / 120 >

この作品をシェア

pagetop