君との期待値
「拓真、何か……怒ってる?」
「別に。籠原が分かってないのはちょっとムカつくけど」
……やっぱり、怒ってんじゃん。
分かってないって怒ってる理由だよね。
だって思い当たることがありすぎるんだもん。
よく考えたら拓真怒らせることばっかしてるしね。
呼び出したし、ほうき持たせてるし、プライバシーに関わること聞きだそうとしたり。
これじゃいくら優しい拓真でも怒りたくなるよね。
たまりにたまった感じ?
「籠原こそ……」
少年の歩くスピードが柔らかくなった。
突然話しかけるので、肩がビクッと震えた。
「好きな奴いないのか?」