逢いたい時に貴方はいない

そこには
あの時の
リーマン2人組がいた

(な…
なんで?)


「ちょっとぉ
のぞみ指名の客じゃん
間違えないでよね!」

少しキレ気味な私

Boyが焦ったように
言った。

『わかんないですけど…
指名の
のぞみさんが
今日は休みで
お客様に休みだって
伝えたら
カンナさんの事
つけてって
言われて…
あっ
でも
あの2人も場内です。』

(あの2人?
私だけでなく
さらに2人も場内なの?)
10番テーブルに
目をやると

店で一番
可愛いと
言われている美姫と
30過ぎの酒好きで
おせっかいの
桐子が
既に盛り上げていた。

(うわ~
女の組み合わせも
最悪!)

私の苦手リストに入る
2人だし。
マジ最悪…

「悪いけど
私の場内指名
キャンセルしてもらってよ」


『えー!
駄目ですよ。

すぐ抜いてあげるから。頼みまよ』

(はぁ~ん、
なるほどね。
理解したわ)



大抵無理にでも
呼んだ女の子を
つけるときは
お金をおとす率が高い
お客様ばかり。


あのリーマン2人も
ひょっとして
金持ちぃ~?

には、
見えないわね…


ま~でも、
結局
私の事を
なんだかんだ言って
興味あるって
ことじゃん!

面白そうだから
席についてみよっカナ?

暫く考えてから
Boyに伝えた。

「いいよ~
少しならつくよ」

『本当に?
流石カンナ様!
便りになるね~
ありがとうございます』

Boyから
笑みがこぼれおちた。


嫌な素振りを見せつつも本当は
内心興味津々で
10番テーブルについた。




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