逢いたい時に貴方はいない
『カンナさんお願いします』

「は~い」

はぁ、今日もテーブル周り面倒くさっ
ぐるぐる・・ぐるぐる。
疲れるわ。

『もう、行っちゃうの?
 今さっき来たばかっりじゃん』

常連客が愚痴をこぼす。

「え?そうだったけぇ?
 そんなことないよぉ~。勘違いじゃない?」

(ここは、あえて
 すっとぼけておくのがベストだな。)

『もぅ、カンナちゃんは、
 いつもそうやってとぼけるもんなー、
 浮気しちゃうぞぉ~』

(はい、はい。
 勝手にしてくださいな。)

『あれ?怒っちゃった?
 カンナちゃんはヤキモチ焼きだなぁ~』

(めでたい奴だな。お前は・・・
 誰がお前なんかにヤキモチやくかっつ・う・の!)

「別に。浮気でもなんでもすればぁ?」

『わかった、わかった。
 しないよ~。俺はカンナちゃん一筋だからさっ』

(はぁ、ど~でもいい!!
 ヤキモチじゃなくて、本心だっつ・う・の!)


こんなやりとりばっかり。
本当にうざい客ばっかり!!

馬鹿みたいに、
自分がモテルと思ってる客。

馬鹿みたいに、
金があるから何でも言う事聞くと思ってる客。

馬鹿みたいに、
自分が面白いと思ってる客。

馬鹿みたいに、
つきあってると思い込んじゃう客。

馬鹿みたいに、
他の客にヤキモチを焼く客。

本当に、馬鹿ばっかりで嫌になる!!!


それでも、お客さんが来なくなったら
お給料も減るワケで・・・

そこそこ上手く
のらり、くらりと 交わしたりもする。

そして、

そんなことも、
すでに 慣れっこだったりもする。

だけど、
つまらない。

おもしろくない。

どうだっていい。


そんなことばかり、
 思ってしまう毎日だったりする。


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