逢いたい時に貴方はいない
『カンナさんお願いします』

ほら…また今日も何も進展もないまま指名がかかる…


私は、いつもどーりにスッと席をたった。

「じゃ、いってくんね」

(いつもどーり、指名が入って、いつもどーり、軽くアシラワレテいつもどーり、帰る。毎日繰り返しだな)

と…思っていた時、
珍しく秋山さんが声を発した。

『今日裏の店で飯たべてくべ』

えっ?
食べてくべ…?
食べていくっていう報告?
それとも、誘ってるの?


ボッーとしている私にもう一度、秋山さんが言った。

『なんも用ねーべ?』
「う…うん」


わ…私…
誘われたんだっっ!

やだっ
超嬉しいぃぃっっー



私は、軽い足取りで
次のテーブルへと向かった。



< 59 / 264 >

この作品をシェア

pagetop