2人の王子と天然の姫

五年後…



「沙羅っ」



私を呼ぶ、いつもの声。



「翔っ」



私は元気よく返事をして、その場まで走って行こうとする。



「きゃあっっ」



来ていた服の裾に引掛かり、転びそうになる。



「ったく・・・んな格好で走るからだろ」



「ゴメン・・・いつもの癖でさっ」




私は翔に、舌を出して笑う。


翔もまた、私に笑いかけてくれる。






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