俺のココ、あいてるけど。
そこにたまたま、あたしの“バイトをしたい人を探しているんだけど・・・・”という話があって。
こうして、あたしの紹介で綾ちゃんが働き始めることになった。
「それより未来さん!未来さんってかなり“おいしいポジション”じゃありません? 綾、普通にやきもちなんですけど!」
綾ちゃんがほっぺをぷくっと膨らませながら壁のほうを見た。
あ、そっちは・・・・。
「部屋まで隣同士だなんてさぁ。こんな偶然、ぜーったいにありえな〜い!綾が代わりたいぃ〜!」
足をバタバタさせて駄々をこねる綾ちゃんに思いっきり抗議されてしまった。
綾ちゃんが見た方向は登坂さんの部屋の方向・・・・。
あたしもつられて見てしまう。
この前、初めて綾ちゃんが部屋に来たとき、仕事から帰った登坂さんとばったり会った。
別に隠していたわけじゃなかったんだけど、今みたいに羨ましがられたり「ずるい」と言われたり。
それ以来、綾ちゃんはよくあたしの部屋に来るようになったんだ。
綾ちゃんのお目当ては、もちろん隣の登坂さん・・・・というわけ。