俺のココ、あいてるけど。
そんな折、ふと“歓迎会”の話が持ち上がった。
店長をはじめとする社員やパートさん、バイトの子たちまで、みんなに呼びかけて人を集めた。
もちろん、あたしたち新人3人は強制的に参加。
ゴールデンウィークの繁盛期を過ぎて落ち着いた頃、歓迎会の場が設けられた。
「及川君、安藤君、長澤さん、改めて入社おめでとう。3人ともいい働きをしてくれたおかげで忙しい時期を乗り越えられた。これからもこの調子で頼むよ。乾杯!」
スーパーから歩いてもそう遠くはない、店長の行きつけだという焼鳥屋さんの一角。
そこを20人弱で貸し切り、ビール片手に乾杯の音頭をとる店長にあたしたちもグラスを上げた。
及川君、安藤君のようにまだお酒が飲めない人や、車の人はソフトドリンクを。
あとの人は、もう自己責任で飲みたいだけ飲む・・・・そんな歓迎会。
あたしの隣には、今日も難しい顔をした登坂さんが座った。
「登坂さん、1ヶ月間、迷惑をかけてばかりですみませんでした。本当にありがとうございました」
「別に。長澤はよくやってる」