Milk teA KiiS

『透牾!
この荷物邪魔!』

「あぁ?
自分で退かせよ」

『あんたの荷物
でしょ!』

夏休みも
あっという間に
1週間が過ぎた

あたしと
舞奈海はこの1週間
ほとんど顔を
合わせていたけど

透牾や隼人と
会うのは1週間ぶり

たった1週間なのに
透牾は部活のおかげか
すっかり日に焼けてる

隼人は相変わらず
白いけど

今日から2週間
海の家での
バイトのため
海岸近くのペンション
に泊まることに
なっている

透牾のお父さんの
友達が経営してる
らしいペンション

だから泊まるのも
無料

部屋からは海も見えて
なんだか
ちょっとした
旅行気分だ

もちろん
部屋は別々だけど

「あ~俺
紗罹ちゃんと同じ
部屋が良い~」

『はいはい』

「じゃあたし
透牾の部屋
行こうかな」

『ふざけんな』

荷物を運び終え
何故か女部屋で
くつろいでいる
男2人

明日から
海の家でのバイトが
始まる

去年は3人で
この海岸で花火をした

今年は1人増えて
こんな形で
ここに来るなんて
思わなかったな

夏も本番

窓から見える海は
太陽の光を
反射して輝いていて

なんだか
眩しくなった

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