愛が呼んだもの

人生の3/1

「「ええーーーーー!?」」

友達の香菜と由梨香が叫ぶ。

朝から元気なんだね、きみら。

「洋樹と別れる!?」

なんで!とすごい勢いで言ってくる、由梨香。

「うーん、なんというか、アタシら6年もつき合っててさ漠然と、このままでいいのかなーって思ったんだよね。」

「すごい漠然だな。」

と香菜が呆れた顔をして言う。

「大学も別々だし。」

本当はそれだけじゃないけどね。

アタシは続けて言う。

「それに、洋樹は4月から都心らへんの大学に行くのよ。」

「都心らへんって…。大学の名前知らないのかよ。」

香菜のツッコミは痛いね。

由梨香は唖然としている。

大丈夫かーい。

「都心にはね。かわいい女の子がイッパイいるじゃない?そしたらアイツ絶対フラツクもん。」

「なんでそんなに信用してないのよ。」
 
あ、由梨香がやっと喋った。

と、思ったら続けて香菜が喋った。

「池原は、アイドル大好きだもんねー。」

「そうなのよ!そしたらさアタシには見向きもしなくなって…。もー泥沼じゃない。」

泥沼だね…、ってちょっとは否定してほしかったな。
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