I pray 信じて……
Last Spurt!
九回裏。同点。

練習試合なので延長戦はない。つまり、これから始まる深奥高校の攻撃をもって、この試合の勝敗分が決まる。

引き分けか、サヨナラか。
七番から始まった打順。ヒロシが三振。ノゾミも三振。2アウト。ランナーなし。バッターは――サトシであった。

これまでの打席、サトシにヒットは一本だけ。サトシは歯を食い縛る。

ヘルメットを被り、バットを握りしめ、サトシはベンチから足を踏み出した。

「サトシはん」

サトシは振り返った。

「何としても塁にでるんや」

ナナコはそれだけいうとサトシは「ああ」と頷いた。
そしてベンチを出るとサトシは再び振り返る。だがベンチではなく観客席いるカスミの方に。サトシはポケットから昨日、カスミから貰った手作りの御守りを取り出し、それをカスミに向けた。

カスミは観客席の列の一番前まで行き、カスミは大声で「あんたのせいで引き分けたら承知しないんだからー!!」と言ってウィンクをした。サトシもウィンクをし返した。

そしてバッターボックスに入った。



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