きっとここで君に出会うために
お昼までかかって整理をして、
お母さんは昼ご飯を作りにキッチンに行った。
部屋に残ったあたしは、
なんだか微かにお姉ちゃんの匂いが残っている気がして、
おもいっきり深呼吸をした。
窓から空を見たら綺麗な青空で、
なんだかお姉ちゃんも笑っていてくれてるような気がした。
なんてあたしがそう思いたいだけかもしれないけど。
そっと窓に近づいたら風が冷たくて、
わずかに身を縮める。
「‥‥お姉ちゃん」
小さな小さな呟きはちょうど吹いた風に吸い込まれて消えていった。