きっとここで君に出会うために



「さっきから笑ってなかった?」


自然過ぎて気にしてなかった。



「今の笑顔はよかったのー。キュンてきた」


キュンて普通言わなくない?




でもこいつの笑顔を見たらなんかどうでもよくて、

とにかく笑ってた気がする。




「あっ!!」


びくってなったのがわかった。

あいつの握った手にぎゅっと力が入った気がした。



いきなり大きな声出さないでほしい。


「どうしたの?」


「ケータイ」



そう言ってポケットをごそごそとあさる。


「番号教えて」



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