恋の音色

婚約

『…じゃあ、俺が好きな人、分かる?』



…あ…れ?

ナツトってこんな表情してたっけ?


「…ねぇ、答えてよ…」


ナツトがそっと、私の髪の毛を掬う。


「ユ、ユリアじゃないの?」


その時のナツトの仕草や表情がとても色っぽくて、思わず目を逸らしてしまった。


顔が赤くなってきてるのが、自分でもわかる…。


「ブー。ハズレ…。…分かんないかな…?」


上目使いでナツトが私を見つめ、髪の毛にキスをする。



ードキン!



何…?

ヤバい…心臓、壊れそう……。
< 12 / 19 >

この作品をシェア

pagetop