ストロング・マン


え?と思ったときには足の裏に手を差し込まれてぐいと持ち上げられていた。


「ちょ、ちょっと修也!なにすんのよ!」


「煽ったお前が悪い。」


トサリとベッドの上に降ろされ、修也が上から覆いかぶさってくる。えっと、いきなり?私、お風呂に入ったりしたいし、そのつもりではいたけどさすがに急だし。


「悪いけど、もう止めらんないから。」


私がいろいろと考えているのなんかお見通しかつ、お構いなしのようだ。今までしていたような軽いキスではなく深いキス。舌が動くたびにビリビリとした刺激が私の中を駆け巡る。

背中に手を回したかと思うと、片手で軽々とブラのホックを外され、服をたくし上げられた。ブラも簡単にずれるため、私の上半身は早くも何も身につけていない状態になってしまった。そして初めは腫物を扱うように優しく、今度は強くと緩急をつけて私の膨らみの上を弄ぶ。

今まで経験が少なかったわけではないが、こんなに手慣れた手つきでされるのは初めてだった。そしてすごく気持ちいい。早くも自分のナカが疼くのを感じる。
修也はそれを感じ取ったか、私の下の服ずらして私が触れてほしいところギリギリを攻める。でも、肝心の部分は触れてくれない。
私はそれがじれったくて、早く触って欲しくて。


「修也、お願い・・・」


「お願いって、なにが?ちゃんと言ってくんないとわかんないんだけど?」


そう言って触る手は休まずに、妖艶な笑みを浮かべる修也。こんなときまで意地悪しなくたっていいじゃない。ほんと、なんなの。
でも身体が欲しがっていて、もう我慢出来なくて。


「・・・ここ、触って。」


修也の手を熱くなっている自分のところに持ってきてお願いをした。こんなこと今までしたことも言ったこともない。恥ずかしすぎるよ。


「はあ。郁、かわいすぎ。」


「んっ、」




修也が執拗に攻めて、何度意識が飛びかけたかというとき、ぐいと身体を起こされて服をすべてぬがされた。修也もすべて脱いで、また私の上に覆いかぶさった。
高校の頃よりも身体つきががっちりして、それに浅黒い肌が夜の雰囲気に合っていて、とてもかっこよかった。


「ごめん、郁。優しく出来る自信ない。」



修也はそう言ったけど、激しいのに私を見つめる瞳はとても優しさに満ち溢れていて。大好きだなあって何度も思った。





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