もう一度君に会いたい





『俺が知るわけないじゃん。』


――朝陽、ごめん…。でも雪波のことは雪波本人から聞いた方がいいと思うんだ。



「だっよなぁ~。」

朝陽は俺の言葉を疑わずに信じて、また何か考え始めた。








――純粋な朝陽を見る度に、俺の心は罪悪感で広がっていくんだ…。





無邪気に笑う朝陽の笑顔は、俺には眩しかった…。――









「そうだっ!!
なんで雪波ちゃんが笑わないのかは分からないけど、俺たちが笑わせればいいんだっ!!」





いきなりそんな事を言いながら朝陽は突然、立ち上がった。




『は…?』









あまりにも突然の行動に俺は間抜けな声が出た。




「なぁなぁ!
俺と春と、あ!後、茜にも協力してさ、雪波ちゃん、笑わせてみよーぜッ!!」





『べ、別にいいぜ…。』

朝陽の迫力に押されながら俺がそう答えると、朝陽はポケットからケータイを取り出して何かいじりはじめた。


「今、茜呼んだからさ、早速作戦立てようぜッ!!」




< 74 / 87 >

この作品をシェア

pagetop