モノクロ

あたしはそのまま眠っていたみたい。
気がつくともう朝だった。

まぶしい冬の朝の日差しに、目をつぶる。



クシュン クシュン

鼻がムズムズする。なんだか喉も頭も痛いし。
あー、完璧風邪引いた…

まぁ布団かけないで寝た自分が悪いから、自業自得なんだけどね。


「はあー。」

枕元を探って、携帯を手に取った。
まずい…九条さんから着信が5件もある。

でもこんな状態で電話しても、かえって心配かけるだけだしな。



とりあえず店長に電話してバイト休まなきゃ…

うっ…
起き上がると、頭がガンガンした。



プルルル プルルル プルッ

「おはようございます…松本です。」

やばい…声ガスガスだ。


「涼子ちゃん?」

「あの…今日体調悪いので、申し訳ないですが休ませてもらってもいいですか?」

「…いいわよ。大丈夫なの?無理しないでゆっくり休みなさい。」


店長の優しい言葉に救われた気がした。





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