モノクロ
「…あんまり強がんなくていいよ。」
「え?」
九条さんの言葉ひとつひとつに、あたしの心は癒やされていくんだ。
「九条さん会いたいです。」
「俺も会って涼子を抱きしめたいよ…でも涼子の体の方が今は大事でしょ?
だから涼子が元気になるまで、俺我慢するから。」
もう…九条さん!
すごく恥ずかしいってば。
「…じゃあゆっくり休んで。
おやすみ。」
「おやすみなさいっ。」
九条さんの優しいおやすみに顔がほころぶ。
九条さんの声を聞いただけで、なんだか今夜はぐっすり眠れそうな気がする。
あたしはシャワーを浴びて、再びベッドに入ると、あっという間に睡魔に襲われた。