好きだから、別れよう。





そこに書かれていたのは、まったく予想もしていなかった言葉だった。



リカコには珍しい、絵文字も顔文字もないメール。



白黒だけで表されたメール画面を見つめたまま、私は動くこともできなくなってしまった。








…どうして……?





だって、リカコ…マサキさんのこと、『かっこいいし、優しい』って……。



私とマサキさんの関係…



喜んでくれてたのに……?









リカコからのモノクロのメール。



本文は、たった2行だけだった。



その2行を見て、私は涙が止まらなかった。



…どうして?



どうしてそうなるの…?



嫌だ…。嫌だよ…。



リカコ……どうして……?









from:佐野リカコ
sub :無題
本文:
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

アヤ、マサキさんと別れて。

別れないなら、あたし…アヤとは親友やめるから。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄








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