−桜色の運命−【短】

桜色の世界

ライトを浴びた桜たち

ただ……

大きく手を広げた枝だけが照らし出されていて

もう終わりを告げる様に花びらの絨毯が敷きつめられていた。


「まるで……
バージンロードみたいだね」

と囁いて


繋いでいた手に
ギュッと力を込めて……


私を導く様に一歩を踏み出して


「行こう!
二人の春を探しに!」


その時に思ったの……


離さない……

絶対に……
この手を離さない!


そして……


やっと気付いたの……


好き……
あなたが大好きだと!
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