秘密恋愛
あいつは、真吾は
本当に何でもお見通しだ。
きっと、俺の行動の意味も分かってるんだろう。
ふと合った、真吾の視線は
“行ってこいよ”
そう、後押ししてくれるように見えた。
『――サンキュ』
「え?」
俺は小さくちいさく呟いた。
そして、クラスを後にする
「ちょっ!
どこ行くんだよ!!?」
『お前は俺に、トイレも行かせてくれないのか?』
「え・・・、
あ、それは・・・」
俺の嘘で黙り込む委員長を横目で流し、
少し早足で、目的地へと足を運ぶ――