ひまわり


「当たり前だよ…」



汐莉の言葉に硬直した顔が緩む。

やべ……涙腺壊れたかも



「………もだよ…?」

「ん?」




今、何て言った?
声が小さかったから聞こえなくて
もう一度汐莉に聞き返す。






「……健も…だよ?///」





照れる汐莉。
恥ずかしいことじゃないだろ?

汐莉で恥ずかしいなら、
僕はどうなるんだよ?笑




「わかってる」



ちゅっ





言葉と共にキスを汐莉にあげた。






汐莉のキスは可愛くて
何度も唇を奪いたくなる。





キスの“キ”の字も知らない僕に

まだ大人のキスなんかできないけど…



少しずつ頑張るから…







唇が触れたまま、僕は想った。








初めてのキスは汐莉。

初めての想いも汐莉。

初めての彼女も汐莉。




僕の“初めて”が汐莉で
埋め尽くされる度に


僕の全てが汐莉でいっぱいになる。




今の僕に、
『汐莉のいない世界で生きろ』と
言われても
きっと僕はできないだろう…


汐莉は僕の歩く道を
照らす太陽だから…




世界で一番に大切なヒトだから……





僕はそっと汐莉を抱き締めた……







.




< 46 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop