運命の彼 運命の彼女
彼女の始まりの朝
10月

夏とは違って
暖かい日差しの中にも
時折
涼しい風が通り抜けて
すがすがしい朝

4日ぶりの快晴に 通勤の人々の足どりも
心なしかゆっくりに見える


そんな中
私は
7センチヒールの
パンプスで
全速力で
横断歩道を走りながら

“もう 無理かも”

なんて考えて
ちょっと歩きそうになるけど

“でも 
まだきっと大丈夫”

と考え直して
また走る


両足の小指が
ズキズキして

“そういえばこの靴
可愛くて
つい買っちゃったけど
やっぱ 
ちょっと合わなかったかなぁ”

と後悔する


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