恋するシンデレラ

キャスティング









時は過ぎ7月。



この学校にも慣れ始めた頃。






「えー、みなさん、もうすぐ夏休みです。

始業式が9月初めにあり、その後文化祭があります。」






へぇ。

9月にあるんだ。





「ここ、姫丘と王志は文化祭の時期が周りの高校よりも早いんです!

なので毎年大勢の人が来ます!

皆さん、気合を入れていきましょう!!」





そういえば体育祭も早かったもんね。


ってことは、文化祭の準備は夏休みにやったりするのかな?


私のクラス、何やることになるのかなー。

クレープ屋さんとかやってみたいなあ。






「そこで!
今から毎年恒例である姫王合同好演のキャスト候補を決めてもらいます!!」






ザワザワ・・・・・・




「あー、あれかぁ!」

「去年の文化祭面白かったよね!」







え、何それ?

そんなん初めて聞くんですけど・・・?




去年文化祭見に来たけど、仕事で帰っちゃったし。









先生は何やら黒板に書き出した。









『シンデレラ』






「今年は、オリジナル作品としてシンデレラが選ばれました!

その主役候補を1名。

魔法使い等の脇役候補を5名決めてもらいます。

その他の人達はエキストラ、裏方にまわってもらいますからよろしくね。


それでは候補がある人ー!」



「はいっ!」



勢いよく歌菜が手を挙げた。



「はい。神楽さん、どうぞ。」



「はい!
主役候補は演技経験豊富な西塔さんが良いと思います!!」






ワァーーー・・・・・・!

たちまち拍手が起こる。






「他には?誰かいますか?





・・・・・・では西塔さん、よろしいですか?」






くっそー、歌菜め。


頷くしかないじゃないかぁ〜。







「じゃあ、西塔さん、主役候補決定です!

お願いしますね!!」








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