恋するシンデレラ
フィナーレ−鐘の音

12−タイムリミット








毎日の稽古はあっという間に過ぎ去り。


気付けば新学期だった。







「おっはよー!」




「あ、歌菜。

おはよー。


相変わらずテンション高いね〜。」




へへっと笑う歌菜が羨ましい。



「奈々、夏休みの課題終わった?」


「最初に結構やり終えちゃったから、調子に乗ってたら時間足りなくて。

昨日夜中までかかって、やっと。」



「えー?

終わったのぉ?

私、全然なんだけど!」


叫ぶ歌菜に苦笑してると、愛が教室に入って来た。




「あ、おはよー。」


「おはよう。

今日少し涼しいね。」



「あ!

ねぇ、愛は課題終わった?」


歌菜。

その質問は間違ってる。





「ん?とっくに。」




『やっぱりー!』と叫ぶ歌菜に、私達は笑った。




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