恋するシンデレラ










目を閉じる寸前に、気づいた。




優斗。




傾ける方向、逆じゃない?








でも、今更目を開けることなんてできない。









頑張って、薄目を開けてみようかと思った。





のに。














ーーー・・・ちゅ。








客席からざわめきが聞こえる。












手で触れられた頬も。





唇も。





熱くて。熱くて。






頭の中は真っ白になった。








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