婚約者代理!?



なんか、分からないけど、お礼を言いたくて、あたしが顔を上げて夢輝の名前を、呼ぼうとした時―…






「……ごめ―……―と…」

「……?」




辛そうな顔をして、夢輝は何かを呟いた…



でも、あたしにはその全ては聞こえなかった…






それから、すぐに…



夢輝との間が出来た。



離れるのが…嫌だ。



何度、言いそうになったか…




言いそうになる度に、夢輝の苦笑いが浮かぶ。


目の前には、笑顔の夢輝が居る…


でも、言ってしまったら、この笑顔が見れなくなる…そう思った。




「悪かったな…」

「何が?」

「抱き締めて…」




気にしなくていいよ…


あたし、少し嬉しかったから…




あたしはこの言葉を、飲み込んだ…。


< 118 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop