【短編】年下の彼

「な、な、何？？」



この状態で何って聞くのも変だけど…



春くん、私バカだから意味わかんないし頭がついていかないんです。




「…何言い逃げしよーとしてんの？」




「へ？」



………何が？



「勝手に好きって言って帰んな。」



「えっ？だって…いつも言ってるし…？」



訳わかんなくて私まで疑問系になっちゃったし。



「お前さ〜…いつもは俺の返事きくじゃん。」



…あっそうだった。



いつも大好きのあとに“春くんは？”ってきくんだ。


そしたら春くんも“今は恋愛に興味ない”っていつも答えるんだ。




…………って今日は大好きってただ言いたかっただけで、なんとなく今この幸せな気持ちの時に、春くんのいつもの返事ききたくなかったんだけど……。




「…聞かなきゃダメ？今日は私幸せだから聞きたくないんだけど？」



やっぱり今日はこのままの気分で帰りたい。



そう思い、春くんから離れようとした瞬間――…