王子様の恋人。



「芹川さん、次読んで。」



「………」



「芹川さん?」



「は、はいっ?」



「次読んで。」



「えーっとですね…
平安時代末期の文化には…」



「芹川さん。
そこはもうとっくに終わってますよ。」



「えっ?本当ですか?
でもあたしのノートは…」



「それは芹川さんがノートを書いてないだけ!
授業中は集中しましょうね?」



「はい…すいません…」



クラス中がクスクスと笑っていた



「じゃあ西門くん読んで。」



「はい。」



王子もずっと携帯をいじっていたのにスラスラと教科書を読んだ



< 21 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop