この想いを君に…
「俺も混ぜろー!!」

隣の家の2階から叫んだのは。

祥太郎。

「祥ちゃん、早く来てよ!
俺、待ちくたびれてるから〜」

知樹の、だるそうな声が響く。

「こら、近所迷惑だから静かにしてくれる?」

パパが窓から顔を出す。

あたしと知樹は黙って手を挙げた。

わかりました、という合図。



出てきた祥太郎もジャージ。

一緒に走ってくれるらしい。



あたし達、小さい時はパパが独身の時から住んでいたマンションにいたけど、さすがに家族が増えて住む所に悩んでいたら。

祥太郎の隣の家が引っ越したのでそこを買い取って更に建て替えた。

祥太郎が世界に行ってからは家には祥太郎のお母さん、彩子ママしかいない。

さすがに一人は寂しいから。

それもあってパパはこの家を買ったみたい。

パパにとっては彩子ママも大切な人だから。

小学生の時から本当にお世話になってるから、放っておけないって言ってた。
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