この想いを君に…
「それよりも」

パパは視線を逸らした。

「知樹は走りに行ったけど、睦海は本当に行かないの?
知樹に負けたくないならどんな事があってもトレーニングは続けないと」

…知樹に負ける。

「智道にも負けるよ」

あたしは起き上がった。

「奴らには…絶対に負けたくない」

そして慌てて服を着替え始めるとパパが苦笑いして

「その前に、せめて俺が部屋から出てから着替えてくれない?」

そう言って部屋を出ていった。
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