この想いを君に…
「まさか悠斗から誘ったんじゃないでしょうね???」

門真家では。

総一・真由夫婦の他に三つ子、真由と悠斗の両親、芳弘・雅夫妻、睦海に疑われた光、祥太郎。
そして祥太郎の母、彩子がいた。

時刻は午後11時を過ぎた。

「まさか、悠斗はそんな事、しませんよ」

雅の、我が子への疑いを否定したのは総一。

「そんな所への泊まり方を教えたのは俺ですから」

総一は思わず苦笑いをする。

「考え方は間違いなくそーちゃんに似てるよね、睦海」

祥太郎は家に帰ってくるなり、隣家の大騒動を聞いて彩子と共にやって来た。

「カラオケボックスやファーストフードなら補導される可能性があるし、人目を気にしないで行動出来るところならそこしかないよね。
普通のホテルなら身元がバレるし…」

祥太郎も苦笑いをした。

「ホンマ、賢いというかなんというか…」

睦海が家を飛び出した、という知らせを受けて、駆け付けた光もまたため息をついた。
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