そして海の思い出を胸に

フッ、と視線を感じ、涼の方を見る。



……何故?

悲しそうな、辛そうな表情。



そして、重々しく口を開いた。



「忘れられない?」

「えっ?」

「僚二の事」



……。



私、海の方を見る。

思わず、目を細めて僚二を思い出す。


< 137 / 247 >

この作品をシェア

pagetop