そして海の思い出を胸に
……そうか……。
再び視線は天井。
「そうね、思い出してた。僚二が、また私の事、助けてくれたんだと思ったの。 ……だから……」
お兄ちゃんは黙っていた。
そうだよね……お兄ちゃんにとっても、辛い思い出だもんね……。
「ねぇ、お兄ちゃん」
暗い雰囲気は好きじゃないので、わざと明るく話題を変える。
「私の事、助けてくれたのって、誰?」
その質問で、やっとお兄ちゃんの表情が変わる。