そして海の思い出を胸に
私達の後ろに、お兄ちゃんと隆志先輩と弥生ちゃん。

3人お揃いは珍しくない。



でも……。



「でも、私、海は……」

私がそう言うと、お兄ちゃんは優しく笑った。



「ボートだろ? 大丈夫だよ。行っておいで」

「……う、うん……じゃぁ……」



私の返事を聞くと希未は、小さくガッツポーズをして立ち上がった。



「じゃぁ、真佐志先輩、隆志先輩、弥生先輩。行ってきま〜す」

そう言って、真実と私の腕を引っ張るようにして、連れて行く希未。

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