さくらいろ *



ゆっくりと振り向いた私





着くずした制服


無造作にセットされた
キレイな栗色の髪



明らかにモテそうな顔つきの彼



声の主は隣の席の




野田 拓斗<ノダ タクト>だった





不良でイケメンと有名な彼が


桜を見ていた事に驚いた




いや



それよりも


私以外で                  あの一つの桜に    気づいている人が   いた事に驚いていた






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