遠距離恋愛-メールで繋ぐキモチ-


「……ひなちゃん、大胆だなー」

「違うっ!! 陸がっ……」

「……うん。俺が?」


起き上がろうとしたあたしを、背中に回されてた陸の手が止める。

顔だけ離したあたしの頬を、陸の手が優しく覆って……愛しそうに見つめられて……


「……~~っ」


あたしは、用意していた言葉を失う。

そんなあたしに、陸は極上の笑顔でとどめを刺す。


「メールはとっておいていいから。

……だから、今は俺を構って?」

「……陸、前はそんな事言うやつじゃなかった。

……あっ!! もしかして遠恋してる間に誰かと何か……っ」

「ねぇよ。……成長しただけ」

「あっ……、…ん、…」


頭に回された手に、そのまま陸の唇と重ねさせられる。

触れるだけに留まらないそれは、あたしの胸を騒がせて、陸への気持ちを膨れ上がらせる――――……


「……ぁ、……り、く…っ」


合間に陸を呼ぶと、陸はキスを続けたまま体勢を入れ替わらせた。

ベッドと陸に閉じ込められたような体勢に、胸がまた跳ねる。

唇を離した陸は、まだ近い距離からあたしを見つめて……そして、優しく微笑んだ。


「離れてて……言葉にする事が大事だって、すげぇ分かったから」

「……陸」

「だから、言葉にする事にした。……なるべく恥ずかしくならない程度にな」

「うん……あたしもそうする」


笑顔を返すあたしに、陸が笑みを浮かべる。

頬を撫でる陸の手に上から触れると、陸はその指先であたしの唇に触れる。




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